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異人たちとの夏

 投稿者:あいどん(管理人)  投稿日:2019年 9月12日(木)09時09分40秒
  山田さんと喋ったことで書き忘れていたことがありました。

「異人たちとの夏」
この前FMシアターで放送されたんですよと山田さんに言うと、ふ~~んと気のない返事。
連絡来てますかと聞くと、来ていないと言われる。
一応録音持ってきましたけど、でも、連絡ないなんて変だなあと言うと、ボク、もうボケちゃったと思われてるのかな?と山田さんが言う。
そんなことないでしょう。ちょっと遅れてるだけでしょう。
丁度「PHPプレミアム」の再録は届けられていて、机の上にありました。あ、これは来てるんですねというと、そうだねと山田さん。

遅れているにしては遅れ過ぎ。
まあ、原作料とかは支払われていると思うけど、最近はこんな対応なんでしょうか。


 
 

山田さんと喋ったこと

 投稿者:あいどん(管理人)  投稿日:2019年 9月 7日(土)09時47分37秒
編集済
  久しぶりに山田さんに会って来ました。
暑さにも負けずお元気でした。
散歩しようと言われましたが、さすがにそういう気温ではなく、おとなしく部屋でお喋りしました。


倉本聰さんからお菓子の贈り物がきていました。
「森の忘れもの」という名前で、パッケージのイラストも倉本さんが描いている。
リスがせっせと木の実を集めていたのだけど、忘れてしまって木の実だけが残ったという由来で、そんな木の実風のものをトッピングしたお菓子。

https://www.kinotoya.com/shop/products/list.php?category_id=192
美味しいものでした。




早坂暁さんの「夏少女」の話をしました。山田さん当然まったくご存知ない。
主演は桃井かおりですと言うと。
ふ~~んと頷く山田さん。
桃井かおりは瀬戸内海で小さな船を運転しているんですけど、それに郵便船って書いてあるんですよね。郵便物を運ぶ船らしいんです。そういう船が本土と島を結んでいて、時には人も運んでいる。
ふうん。
そこに若い新婚さんが乗っていて、島に着きそうな頃になって、音楽を流して欲しいと言うんです。「瀬戸の花嫁」を。
うん。
その船にはもう一人、船底に男性が乗っていて、遺骨を抱えてるんです。
山田さん苦笑する。
桃井かおりが流してもいいですか?と申し訳なさそうに聞くと、快諾してくれるんです。
ふ~~ん。
遺骨はお母さんなんですけど、多分お母さんもむかし島にお嫁に来たんじゃないですかね、それで、男性も甲板に出て、「瀬戸の花嫁」を聴きながら島を一周するんです。新婚カップルと遺骨と「瀬戸の花嫁」の歌声。それが映画の出だしです。
いいねえ。
そうでしょう。早坂さんらしい。あと、間寛平なんかが出てきて、島の路地を軽自動車で走り回るシーンがあるんですけど、一方通行の道でも平気で逆走するんです。ここ一方通行ですよって言われても、間寛平は、一方通行というのは、先に入った奴が勝ちという道だなんて言うんです。
山田さん笑う。
凄い、ルール。




ファンタジーなんですけど、主人公たちにしか見えない少女が出て来るんですよ。で、その少女を見ると、桃井かおりも間寛平もその息子もそれぞれ戦争で受けた心の傷を投影するんです。桃井かおりは水子を、間寛平は被爆時に見捨てた少女をという具合に。早坂さんは、血はつながってないけど妹さんを原爆で亡くしてるんですよ。それでそのイメージを少女に託したようです。
ふ~~ん。
それで、そんな話が当時あったのかどうかわかりませんが、船の墓場みたいなところがあって、毎日潜ってる男がいるんです。何故潜っているかと言うと海の底に原爆があるっていうんです。エノラゲイが広島に原爆を落とした時に爆風で飛行機も傾いて墜落しそうになって、危なかったらしいんです。それでバランスをとるために、もう一個積載していた原爆を海に落としたというんです。もちろん爆発しない形で。
それを探し出してアメリカに売りつけようと思ってるんです。
山田さん笑う。
まあ、なかなかの企みです。大衆の野太さと、悲しい幻想と、被爆のつらさと、いい映画でした。
そう。






それから「二人の世界」の話をしました。
山田ドラマ初期の瑞々しい話。
若い男女が二人の世界を作る過程を真正面から描いて行く。二人の世界がそれぞれの家族から派生し、二人の世界にとどまらない広がりを見せるところまで続く。

山田ドラマには商売モノとも言うべき系列があり、これも途中からスナック経営の商売モノになる。「パンとあこがれ」とか「高原へいらっしゃい」「緑の夢を見ませんか」とか、商売を基軸にして人間の悲喜こもごもを描くドラマ群。


それは山田さんが浅草の食堂で生まれ育ったことと関係あるのではないかと、私は密かに思っていて、そのことを聞いてみる。お父さんの食堂経営を見ていて自然と素養がついたのではないかと。
すると山田さん、浅草にいたと言ったって5、6歳くらいまでだったしと言われる。


あ、そうか、商売の機微に関心のある歳じゃなかったわけだ。
すると商売モノの系列というのは、そういうこととは関係なく、純粋に作劇術から来たことなのかと思う。


もともとドラマを描くというのは、視聴者の気持ちや世の中をどう捉えるかということが肝心で、そこに創意工夫が絞り込まれる。それは商売の勘所とかなり被っているように思われる。
「二人の世界」でもスナックのメニューの独自性、ライバル店との差別化、客のいうことばかり聞いているのがいい店なのかという大衆迎合問題などが出て来る。
商売モノというのは、山田さんにとって作家としての切実な課題なのかも知れないと思う。





「月刊 文芸春秋」が山田さんの机の上にあるのに気がつく。
芥川賞掲載号。
あ、芥川賞読まれました「むらさきのスカート女」と聞くと、山田さん「ううん、 全然」と気のない返事。
そうですか、結構面白かったですよ。変に観念的な文章じゃなくて平易で。
そうなの。
女が、「むらさきのスカートの女」をずっと見てるっていう話なんです。で、主人公は自分のことを「黄色いカーディガンの女」って言ってるんです。
山田さん笑う。
とにかく奇妙な女なんです。見ている主人公も怪しい女で、だんだんと、二人は同じ人間じゃないかなんて読む芥川賞審査委員も出てくるんです。深読みの楽しさも確かにある話なんですよ。なかなか読ませますよというと、山田さん、じゃあ読んでみようかと言われる。



そんなこんなの話をしつつ、ランチして来ました。
とにかくお元気でした。
 

多部未華子

 投稿者:あいどん(管理人)  投稿日:2019年 8月30日(金)07時19分52秒
  「いだてん」はよく調べて書いてるなあと思います。
え、そういうことがあったのか、と思うことしきりです。
2・26事件で暗殺される高橋是清や、銀メダルをとった前畑秀子に、何故金じゃなかったと呑気に言う東京都知事の描写など、オリンピックというものの光と影が描かれています。
古今亭志ん生の語りという構成が完全にテンポを乱していますが、それを我慢すれば発見するもの多々ありです。

山田さんは「いだてん」観ておられないけど、今度お会いするので、ちょっと進行状態をお話してみます。




「9月のお楽しみ」で書いてはいませんが、「それは経費で落ちません」は全部観ています。
経理という仕事を通して、人間の曖昧な部分を描いていく。
「杓子定規に考えるなよ」という批判や、清濁併せ呑むという「大人の知恵」に背を向けて、青く立ち向かう多部未華子に魅了されます。男たちの旅路「影の領域」を思い出させる内容です。


多部未華子は作品に恵まれない可哀想な女優だと思って来ました。
コメディもシリアスもやれる女優だと思うけど、とにかく脚本が良くない。
今回やっと的確な作品に出会い、代表作にして欲しいものだと思っています。
 

ドラマいろいろ楽しんでいます

 投稿者:享美  投稿日:2019年 8月28日(水)18時41分13秒
  「いだてん」に「ふぞろい」オリジナルメンバーの中島唱子さんが出ていましたね。いい仕事してました。
山田さん、いだてんご覧になってるでしょうか?褒めてあげてほしいです。

いだてんは細部にクスクスするエピソードがいっぱい隠されていて、クドカンの筆がますます乗ってきた感じ。
視聴率低迷で肩の力が抜けて返って調子が出てきたのかな。低視聴率バンザイ。
先週の岸(岩松了)の遺影が片目二重になってるというエピソードなんかは、私、ああいうの大好きで、クドカン、遊んでるなぁ、きっと彼自身もこういうエピソードを楽しみながら書いてるんじゃないかなどと想像するとますます楽しい。
そんなことをあるSNSでつぶやいてたら、岸の二重瞼のエピソードは本当の話らしいです。いやぁ、まさか史実に基づくエピソードとは!

あと、今期のドラマでは、「それは経費で落ちません」が断然おもしろいです。
「凪のお暇」と同じ時間の放送で、その時間帯BSで録画したいものがあり、3つ同時には録画できないので、「凪」録画を捨てました。(放送時に見てます。でも「経費」のほうが1,5倍ほど面白いです)
 

9月のお楽しみ

 投稿者:あいどん(管理人)  投稿日:2019年 8月28日(水)07時45分54秒
  9月のお楽しみです。




山田ドラマ。

9月1日 「真夜中の匂い」7:00~8:00(日本映画専門チャンネル)
毎日曜。


9月2日 「時にはいっしょに」6:00~7:00(日本映画専門チャンネル)
毎日。9/4終。

9月3日 「深夜にようこそ①②」19:00~21:00(日本映画専門チャンネル)
毎火。9/17終。


9月24日 「深夜にようこそ④終」19:00~20:00(日本映画専門チャンネル)
9月24日 「日本の面影①」20:00~21:30(日本映画専門チャンネル)
山田太一劇場は「深夜にようこそ」から「日本の面影」となります。



9月14日 「俄―浪華遊侠伝―」11:00~16:00(TBSチャンネル2)
9月21日 「俄―浪華遊侠伝―終」11:00~16:55


9月15日 「深夜にようこそ①」7:00~8:00(日本映画専門チャンネル)
毎日曜。










早坂暁。

9月2日 「田舎刑事①時間よとまれ」0:00~1:30(AXNミステリー)

9月16日 「田舎刑事①時間よとまれ②まぼろしの特攻隊(終)」0:00~3:30(AXNミステリー)


これは貴重な放送です。渥美清主演。
この映像を持っている人に会ったことはありません。
大変な興奮。

でも、疑問が残る放送です。
9月の放送はこれだけなのですが、普通①が放送されたら翌週あたりに②を放送し、その後①②まとめて再放送というのがセオリーと思うのですが、①だけ放送して、2週間後に①②放送で終りなのです。

しかも、「田舎刑事」は
① 「時間よとまれ」
② 「旅路の果て」
③ 「まぼろしの特攻隊」
と3本あるんです。
なのに①と③だけ放送という不完全なもの。理由が分かりません。
とにかく不完全でも、このチャンスはドラマファンとして嬉しいものです。

ところが、ところがです。
今朝9月2日分を予約しようとしたのですが、番組が変わっていました。放送しません。
HPにもそう書いてあるのにです。不安な要素一杯ですが、9月16日 の予約ができる日まで待ちたい。
https://www.mystery.co.jp/programs/inakakeiji#share



既報通り映画「夏少女」8月30日から一週間上映します。
20時20分から。
ポレポレ東中野。
https://eiga.com/theater/13/130612/9007/









倉本聰。

9月2日 「やすらぎの刻~道~」12:30~12:50(テレビ朝日)
毎日。

9月2日 「浮浪雲」19:00~21:00 (日本映画専門チャンネル)
毎月曜。

9月2日 映画「駅 STATION」21:00~23:20(日本映画専門チャンネル)


9月5日 「ガラス細工の家①」6:00~7:00(日本映画専門チャンネル)
毎日。

9月8日 「浮浪雲」8:00~9:00(日本映画専門チャンネル)
毎日曜。

9月17日 「わが青春のとき①」6:00~7:00(日本映画専門チャンネル)
毎日。





てなもんや三度笠。

9月4日 「てなもんや三度笠 164/300」14:00~15:00(時代劇専門チャンネル)

9月5日 「てなもんや三度笠 252/253」14:00~15:00(時代劇専門チャンネル)

9月6日 「てなもんや特番(前)」0:40~1:20(時代劇専門チャンネル)

9月18日 「てなもんや三度笠 254/255」14:00~15:00(時代劇専門チャンネル)

9月19日 「てなもんや三度笠 301/308」14:00~15:00(時代劇専門チャンネル)

9月22日 「てなもんや特番(後)」1:20~2:00(時代劇専門チャンネル)






ジブリ。

9月6日 「劇場版パンダコパンダ」15:40~16:30(日本映画専門チャンネル)
高畑勲演出。




9月7日 「太陽の王子 ホルスの大冒険」16:00~18:00(東映チャンネル)
高畑勲演出。
NHK朝ドラ「なつぞら」で、このアニメを作っている時代をモデルに展開しているようですが、「なつぞら」はとっくの昔に見放してしまったので観ていません。

アニメ創成期、高畑勲らの格闘を楽しみたいものです。





9月11日 「劇場版パンダコパンダ 雨ふりサーカスの巻」15:40~16:30(日本映画専門チャンネル)
高畑勲演出。


9月18日 「高畑勲、かぐや姫の物語をつくる」14:10~19:40(日本映画専門チャンネル)








宮藤官九郎。

9月1日 「いだてん」20:00~20:45(NHK総合)
毎日曜。


9月8日 「未来講師めぐる①②③」4:00~7:00(テレ朝チャンネル1)
毎日曜。


9月28日 「ぼくの魔法使い一挙放送」13:00~22:10(日本映画専門チャンネル)







市川森一。

9月23日 「刑事クマさん」12:30~14:10(TBSチャンネル2)

9月30日 「淋しいのはお前だけじゃない①」6:00~7:00(TBSチャンネル2)
久しぶりの放送です。10月に続きます。





フランシス・フォード・コッポラ。

9月17日 「雨の中の女」1:00~3:30(ザ・シネマ)

この映画がCS放送されるのは初めてでしょう。
つつましい片隅の話です。
こんな素材を丁寧に作るコッポラに惚れました。名画座の暗闇の中でした。
コッポラは、この後「カンバセーション」などを作り、やがて「ゴッドファーザー」「地獄の黙示録」などの巨匠になってしまいます。
名画座で見て以来。胸が震える。





地上波関連は

「凪のお暇」
「ノーサイド・ゲーム」
などが面白いと思っています。







 

情報感謝

 投稿者:あいどん(管理人)  投稿日:2019年 8月28日(水)07時20分51秒
  あこがれ雲さん。
たくさんの情報ありがとうございます。
まずは「忘れられた“ひろしま”」を昨夜観ました。なるほど、熱のこもったいい番組です。
観ているものもありますが、順次他の番組も、楽しみたいと思います。ありがとうございました。


山寺さん。
お役に立てて良かったです。
石坂太一が何故山田太一になったのか、随分考えられたのではないでしょうか。
と言っても、私のような大馬鹿野郎な想像はされなかったでしょうが(笑)。


さて、もうすぐ9月です。
9月はレアものありです。
次に投稿します。



 

あいどんさん、回答ありがとうございました

 投稿者:山寺  投稿日:2019年 8月27日(火)15時46分43秒
  ありがとうございました。  

ドラマ「マンゴーの樹の下で~ルソン島、戦火の約束~」拡大版

 投稿者:あこがれ雲  投稿日:2019年 8月26日(月)20時26分54秒
編集済
  あいどんさん、ドラマ「マンゴーの樹の下で」 拡大版の視聴、お疲れ様でした。
つまらないドラマを半ば義務的に?最後まで観させられるのは、つらいものがありますね。


拡大版ではいくつかの短いシーンが付け加えられていましたが、微修正の範囲に止まり、このドラマの評価に影響を与えるものではありませんでした。

新たに付け加えられた部分で唯一目を引いたのは、熱帯雨林の中で女の子の死体を見つけた主人公たちがショックを受けていると、なでしこ隊の一人が「捨てたのよ。」とつぶやくシーン。

延々と続く逃避行の中で、背中の我が子の死を願う母親、また、飢えと疲労から母親が足手まといの子どもを遺棄したことなどが生々しく語られるドキュメンタリー版の凄惨な場面が蘇りました。

あとは、主人公である二人の女性の親密さが拡大版では、より強調されていたことでしょうか。

地上波版でもちらっと頭の隅をよぎったことですが、戦前だって当然LGBTの人たちはいた訳ですから、二人がそういう関係であっても別におかしくはありません。
しかし、ドラマは匂わせるだけで特にこの部分に踏み込むでもなく、「戦争責任」や「加害責任」と同様、こちらも曖昧にぼかされたまま終わっています。

そうした点も含めて、この作品は全てに渡って中途半端の極みなのです。
素人でも分かるひどい脚本と不十分な演出に、チーフ・プロデューサーがよくOKを出したものだとあきれてしまいます。


演出の柴田岳志は、「透明なゆりかご」や「夏目漱石の妻」ではよい仕事をしていたのですが、戦争ドラマ(多分、政治ドラマも?)は向いていないようですね。



NHKは、予算の承認やトップの人事を国会に握られ、常に政治的な圧力にさらされ続けています。

制作者側からすれば現在の政治・社会情勢の中で、悲惨な負け戦であるフィリピン戦をドラマで取り上げる(それは、即反戦ドラマにならざるを得ない)こと自体が困難であり、実現できただけでも意義はあると言いたいのかもしれません。

TV全体の終戦関連ドラマ枠が数少なくなっってしまった現在、もしそうであるのなら、なおさらよいドラマにして欲しかったと言う残念な思いがつのります。


現に民放各局は、2015年の「レッドクロス~女たちの赤紙~」(TBS系)「妻と飛んだ特攻兵」(テレビ朝日系)を最後に終戦関連ドラマからほぼ撤退してしまいました。

両作品とも大変優れた反戦ドラマでしたが、特に「レッドクロス」は前後編合わせて4時間、中国ロケまで敢行し、「ドラマのTBS」が自信をもって世に問うた大作でした。
しかし、視聴率は前後編平均9.5パーセントで局の期待を大きく下回る結果に。

「妻と飛んだ特攻兵」も豪華出演者を揃えた大作でしたが、9.1パーセントと最低限の10パーセントにも届かずに惨敗。

こうしたことから、戦争ドラマは制作費がかかる割に視聴率が取れないとの評価が定着。

また、このような番組を放映すると、すぐに「日本を貶めるのか!」「番組内容が反日的だ!」などの電話がじゃんじゃんかかってくる他、ひどい時は与党筋から抗議が来ることもあるようです。

これにNHKも含め現在各局上層部で大流行中の「政治的な忖度」も加わって、作ること自体にリスクを伴う戦争ドラマが回避されるようになったのではないかと思っています。


視聴率第一主義の民放と違って、NHKは国民の受信料で成り立っているのですから、スポンサーや視聴率を気にせずに良心に従った番組作りが、本来は出来るはずです。

今年は残念な結果でしたが、政治的な圧力や忖度をはねのけて、今後も終戦関連ドラマを作り続けていってほしいものです。

実際、NHKには、昨年の「夕凪の街 桜の国」(こうの史代原作)のような、映画版に比肩する反戦ドラマの傑作を生み出す力があるのですから。


BS1スペシャル「マンゴーの樹の下で~こうして私は地獄を生きた~」
https://www.youtube.com/watch?v=xG36AvcjJ4Q

「レッドクロス~女たちの赤紙~」 第一夜 (前半) ※一部カットあり
https://www.dailymotion.com/video/x50x52m

「レッドクロス~女たちの赤紙~」 第一夜 (後半) ※一部カットあり
https://www.dailymotion.com/video/x50x51i


ETV特集「忘れられたひろしま~8万8千人が演じたあの日~」とNHKスペシャル「激闘ガダルカナル 悲劇の指揮官」は、現在、ユーチューブ等にアップされています。

「忘れられたひろしま」
https://www.dailymotion.com/video/x7fyyk7

「激闘ガダルカナル 悲劇の指揮官」
https://www.youtube.com/watch?v=tEkGvKZZg2o&t=11s




冴えないドラマに対して、終戦関連ドキュメンタリーのほうは、

NHKスペシャル「かくて“自由”は死せり~ある新聞と戦争への道~」

「終戦74年特別番組 落語家たちの戦争~禁じられた噺と“国策落語”の謎~」

BS1スペシャル「隠された“戦争協力” 朝鮮戦争と日本人」

「池上彰の戦争を考えるSP第11弾~失敗は隠され、息子たちは戦場へ~」

など、今夏も沢山の秀作が放映されました。


中でも「全貌 二・二六事件 ~最高機密文書が明かす真実~」は、衝撃のドキュメンタリーでした。

最近発見された極秘文書によって、海軍が陸軍青年将校のクーデター計画を事前に知っていたことが、初めて明らかにされたのです。


以下は、この件に関する番組の流れです。

・海軍は、反乱軍の動きを監視し、二・二六事件(1936)の経過をリアルタイムで詳細に把握してこと。

・海軍も反乱軍鎮圧のため、陸戦隊に出動命令を出していたこと
(微温的な陸軍と違って、海軍が本気で鎮圧行動に出れば、日本の首都が内戦状態になることは必至でした。)

・「反乱軍」鎮圧のために戦艦長門以下の軍艦を東京湾に廻航して、首都を艦砲射撃する体制をとっていたこと

・海軍は、陸軍第一師団の皇道派若手将校がクーデターを起こすことを1週間も前から知っていたこと

・首謀者の若手将校たちの氏名や襲撃対象となった政府・軍の要人たちが誰かも事前に掴んでいたこと

・軍首脳部が、事前にクーデター計画を知っていた事実は隠蔽され、闇に葬られたこと


番組では、クーデター情報が、東京憲兵隊長から海軍次官にもたらされたと言っています。
憲兵隊は陸軍の組織ですから、陸軍も事前にこの事実を把握していたことは確実です。


以上のような内容だけでも、このドキュメンタリーが調査報道番組として大変優れたものであることは確かです。

しかし、ひとつだけ腑に落ちない点がありました。

それは、この事実を、なぜかラストの5分で明かしたことです。

そのため、事前に計画を知っていた陸海軍首脳が何の手も打たずに漫然とクーデターを放置し、重臣たちが殺害されるのを傍観していたのか、その理由については何も語らないままで終わってしまいます。

せっかく知られざる重大な事実を明らかにしたのに、もう一歩踏み込ことをせず、明らかに原因の究明から逃げているのです。


反乱軍を放置した原因を追及すると、何か不都合なことでもあるのでしょうか。

この衝撃的な事実をスクープした以上、NHKには、軍首脳部がクーデターを野放しにし、泳がせておいた理由を究明する義務があると思うのですが。



クーデターを事前に止めなかった理由は、いくつか考えられます。

まず事件の前提条件として、

戦前、陸軍と海軍は非常に仲が悪く、犬猿の関係であったこと。

陸軍内部でも統制派と皇道派が対立し、激しい派閥争いをしていたこと。
二・二六事件の前年、統制派の大物永田鉄山軍務局長が 陸軍省内で白昼 、皇道派の相沢中佐に軍刀で惨殺された事件は有名です。(相沢事件 1935年)

1932年に相次いで起こった血盟団事件や五・一五事件で、右翼のテロや実力組織の恐ろしさを思い知らされた政財界人や官僚は、その再現を恐れて、軍部に対して弱腰になっていたこと。(このことは、同時期に放映されたNHKスペシャル「かくて自由は死せり」でも指摘されている)



事前に計画を察知しながら、わざと止めなかった理由(あくまで私見です)

〈海軍側の思惑〉

1 海軍は陸軍にわざとクーデターを起こさせ、可能なら海軍の手で鎮圧する。

2 鎮圧の功をもって当時、犬猿の仲であった陸軍の責任を追及し、陸軍より優位に立とうとした。

〈陸軍側の思惑〉

3 陸軍内にはクーデターを心情的に支持する皇道派も多く、うまく成功すれば、当時、劣勢だった皇道派が陸軍の主導権を奪還し、統制派を追い落とすことができる。

4 逆に統制派はクーデターを起こさせた上でこれを鎮圧し、クーデターが皇道派の責任であることを追及して、陸軍から皇道派を一掃する口実に使おうとした(実際に皇道派陸軍幹部は、事件の責任を追及されて、詰め腹を 切らされている。)

5 天皇がどちらを支持するか分からないので様子見の者も多く、また、事前に首謀者たちを逮捕して、皇道派の恨みを買いたくなかった。(つまり誰も火中の栗を拾うことで、火の粉をかぶりたくなかった。)

〈陸海軍共通の思惑〉

6 もう一度武力クーデターを起こせば、例えそれが失敗したとしても文民(政治家・財界人・官僚)をさらに恐怖させることになり、 萎縮し、統治能力を失った彼らに代わって軍部が実権を握り、総力戦に向けた「国家総動員体制」を作る早道となる。


二・二六事件は、大正デモクラシーでようやく芽を出しかけた日本の民主主義や自由主義を根こそぎ壊滅させる「ショック・ドクトリン」の役目を果たしました。

この事件によって政党政治は完全に息の根を止められ、彼らの目論見通り日本が軍部独裁の軍国主義国家となっていったその後の経緯をみると、深い歴史の闇に暗澹たる思いを禁じ得ません。

NHKスペシャル「全貌 二・二六事件~最高機密文書で迫る~」
https://www.youtube.com/watch?v=atkSuIkL1ow
 

戦争論

 投稿者:あいどん(管理人)  投稿日:2019年 8月25日(日)16時12分10秒
  終戦記念日前後は、その関連のドキュメントやドラマが続きます。
今回も優れたドキュメントや「ひろしま」などの映画が放送されました。
戦争の残虐さ、人のエゴ、極限におかれた人間の弱さ、誰しもがこんな時代はたくさんだと思うことでしょう。こういう放送をする意味というのはある程度達成されるのではないかと思います。


でもいくら戦争の悲惨さを説いても、北方領土は「戦争で解決すればいい」なんてことを言う国会議員がいる世の中で、一寸先は闇状態は変わらないなあと思ってしまう。

そんな私に衝撃なのは、ドキュメントではないけどEテレ「100分de名著 ロジェ・カイヨワ戦争論」です。
戦争というのはある構造があるのだと説いて行きます。
戦争が残虐だとか、そういう問題じゃないといことを検証して行きます。

ロジェ・カイヨワの論旨に、ああ、そうだったのかと驚愕。
目の覚める思いです。

もう3回目まで放送されましたが、ご興味ある方は追いかけてみてください。
 

マンゴーの樹の下で

 投稿者:あいどん(管理人)  投稿日:2019年 8月23日(金)10時21分19秒
  「マンゴーの樹の下で~ルソン島、戦火の約束~」
やっと観ました。
何回かボツにしようと思いましたが、必死に我慢して、なんとか最後まで観ました。

お粗末の一語に尽きる脚本。
自分たちだけが感動していて、客観性のない酷いホンです。

終戦直後に占領地から引き揚げてきた人たちがどんなにひどい目にあったかというのは、満洲などの事例でたくさん描かれて来ました。
フィリピンでもまた同様だったということでしょう。そういう意味での光の当て方に意義はあると思いますが、それ以上のものがこの物語にあるのかというと疑問です。

この物語で、どうやら新味として提出しようとしているのが「女の友情」です。
フィリピンの地で、二人は出会った時から気が合っていたという描写で、お互いに魅力を感じあっているということが、これでもかと語られます。

恋愛ものでもそうですが、こういうことは、よほど節度を持って描写しないと単なるのろけ話になってしまいます。
友情でも恋愛でも、当事者ではない視聴者の気持ちに刺さる本質的情動を描けないとドラマにはなりません。

そういう意味で私は、二人の友情をいい気なもんだという気持ちでしか見られませんでした。

この友情だけではなく、現代の描写でも、懸命に心情を語っているだけで、本当の意味での描写になっていない。伊東四朗が密かに恋心を持っているとか、安藤サクラがいきなり娘の立場を開陳するとか、全部本人たちが喋っているだけで、ドラマとしての描写になっていない。視聴者としての私は、置いてけぼりなんです。
全部、後説として出て来るから、ちっとも面白くないし、ドラマを見ている爽快感がない。

ひどいドラマです。
でも、きっと良心作として、これまでと違った光を当てたと評価されちゃう可能性は大きい。芸術祭なんてこういう素材に弱いです。
ため息でちゃいます。



 

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